2012年4月13日金曜日
北朝鮮のロケット打ち上げは失敗、空中分解し洋上に落下
平壌(CNN) 北朝鮮は13日午前7時39分、衛星を搭載していると称する長距離ロケットを打ち上げた。韓国の聯合ニュースとYTNテレビが韓国の当局者の話として伝えた。米当局者によれば、ロケットは大気圏を脱出することなく空中分解したとみられる。
米当局者によると、ロケットは発射台を離れたが、直後に空中分解した。打ち上げについて北朝鮮は、気象観測衛星を軌道に乗せるのが目的だとしていたが、米国は打ち上げから数分の間に収集した情報に基づき、どの構成部分も宇宙に到達しなかったとの結論に達した。
藤村修官房長官は、北朝鮮の飛翔体は1分以上飛翔して洋上に落下したと発表。落下物による日本への影響はないとした。
YTNによれば、韓国は打ち上げが伝えられた直後、ロケットの残骸を探すためにヘリコプターと船舶を出動させた。
国連関係者がCNNに語ったところでは、国連安全保障理事会は13日に会合を開き、対応を協議する。
米国は打ち上げを前に、北朝鮮が打ち上げを強行すれば、食糧援助の実施は不可能になると警告していた。13日の打ち上げ失敗を受けて米当局者は、「我々の対応に変わりはない」と言明した。
国家安全保障会議(NSC)のアジア局長を務めたジョージタウン大学教授のビクター・チャ教授は、「これは(金正恩氏の)権力継承に関連させるはずだった。しかし現時点では失敗に終わり、体面が大きく傷ついた」と指摘している。